積の期待値と期待値の積
久しぶりの投稿。
私用で,二つの確率変数の積がどのような分布に従うのか(というかその期待値はどのように表現されるか)を明らかにする必要があったので少し調べてみた所を記述します。
問題設定
2つの確率変数
を考える。
ここで,
とする。
今回考える問題は,
がどのように表現されるかを得ること。
みなさんご存知の通り,が独立である場合はとはよく言われます。実際にぐぐれば導出式はたくさん出てくるはず。
では,こいつらが独立ではない場合はどうなるのか?となるのは自然な流れ。
以下,導出を行ないます。
ちなみに,以下の記事は正規分布に従う確率変数同士の積の分布について - 数学 締切済 | 教えて!gooで見かけたやり取りを参考にしています。役立つときは役立つもんですね。(それでも間違っている可能性はあるけど)
の表現
次に,この
これらを二乗すると,以下のようになる。
これらの両辺を減算すると
について整理して,
期待値の計算
ここで,をよく見ると,こいつらは自由度1,非心度それぞれの非心カイ二乗分布に従っている。
ここで,で与えられる。
それを利用すると,今回求めようと考えている期待値は
となる。
以上から,確率変数の独立性を仮定していなくてもとなってしまった。非常に気持ち悪い。
おそらくどこかに間違いがあるんじゃないかと思いますが,現状では見つけられていないのでどなたか間違っている点があれば教えてください・・・。