Thinkpad X240を買った

背景

自分はこれまでデスクトップマシンでWindowsOSと、モバイル環境としてMacOSを使ってきた。
最近、業務の関係でLinuxOSにも慣れておく必要が出たため自宅のデスクトップマシンにUbuntu18.04をデュアルブートする形でインストールし、運用してきた。
しばらく運用してみたところその環境が意外と快適だったため、今回は思い切ってUbuntuを動作させるためのマシンを一台用意することにした。

選定理由

Ubuntuを動かすマシンを準備するとなったところで、まずは要件を決めるところからスタートした。具体的には以下。

  • 大きさについて:
    • 大きさがA4サイズであること。
    • 重さが1.5kg以下であること。
  • マシン性能について:
    • ストレージがSSDで256GB以上であること。
    • メモリが4GB以上であること。
  • 価格帯について
    • 5万円以下であること。
  • その他
    • 中古でもよい。
    • ノングレアパネルだと嬉しい。

上記の要件を満たすマシンを探したところで、Thinkpadのラインが挙がった。中古品のユーザが多くて安いものも多く出回っている上に評判も悪くない。
また以前MacBookを購入したときも同様であったが、情報系の開発者にはThinkpadの利用者が多いため、何がいいのか実際に使って評価したいというミーハー要素もひとつ。

買ったもの

今回購入したのはX240と呼ばれる2015年のモデル。
秋葉原ドスパラの中古フロアに置かれていたものを購入したのだが、その時点ではHDD500GBが搭載されていた。HDDではOSや各種アプリの起動速度に満足できないであろうことがわかっていたため、SSDも同時に購入。合計で33000円程度の購入。
ヤフオクではもう少し安価で買うことはできたようだが、こういうものは一応現物を見たいタイプの人間なのでそのまま購入。気にならない人はネットを活用した方が良い。

MacBookとの操作感の比較

せっかくなので、自宅にあるMacBook (Retina, 12-inch, Early 2015) と比較してみる。

キー入力系

Thinkpad

Thinkpadを触ってみると、売りの一つであるキーボードの押し心地が非常によいMacBookはザ・ウルトラブックという感じで非常にストロークが浅くて反発も少ないキーであったが、それとは真逆の傾向でストロークが深くて押下したときに反発を感じる。
ちなみに、Thinkpadはいわゆるよくあるキーボードの配列と比較してctrlキーとFnキーの場所が入れ替えられており戸惑ってしまう。ただしこれはBIOSの設定メニュー内で入れ替えるかどうかを選ぶことができるようになっているため対応可能。この配置は元々Thinkpadを開発していたIBMの配列なんだろうか…。

MacBook

一方、MacBookのキーボードもよくあるキーボードと違い、ctrlキーではなく代わりにoptionキーが配置されている。機能自体は同じであるためあまり気にならないのだが問題はその配置である。
MacOSのOptionキーはいわゆるよくあるキーボードで言うところのAltキーかWinキーが配置されている位置にある。ショートカットキーを使う場合には小指でCtrlキー、中指でAやSを押下することが多いのだがその位置にキーが配置されていると非常に窮屈である。3年ほど使ったが、未だに慣れない。他のMacユーザ各位はどう操作しているんだろう。

カーソル操作系

Thinkpad

それぞれが特有に持っているカーソル系の入力I/Fとしてトラックポイントトラックパッドがある。トラックポイントの代名詞。これはThinkpadのキーボードの中にいる赤ポチである。これも慣れると手放せなくなると聞いているが、如何せんまだ慣れていないためかあまり使いこなせない。
また、X240のタッチパッドはすこぶる評判が悪い。評判が悪すぎて次の世代であるX250からはタッチパッドがそれ以前のものに戻されている。
タッチパッドも交換可能であるようだが、現時点ではそこまで致命的だと感じていないこと、作業の難易度が高いことから本当に必要と判断したら交換することとする。

MacBook

一方でMacBookに搭載されているトラックパッドは慣れていることもあるが、単純にタッチしたときの精度が非常に高く、意図したところでカーソルが止まってくれる。そのうえ2本指でのページ送りや3本指での作業スペース送りは非常に行いやすく、ストレスフリーである。

画面系

Thinkpad

X240の画面はディスプレイのサイズが12.5inchとあまり大きくはなく、かつ解像度もHD(1366×768)であり作業エリアが小さくストレスである。おまけにTNパネルが使われているため視野角が狭く、かつ表示色も鮮やかでないと来ている。
ところが、Thinkpadはディスクやメモリだけでなく、なんと液晶パネルまで交換可能とのことでネット上で調べてみると実際に変更している記事がたくさん存在している。どうもThinkpadの良さはこういう拡張性の高さにもあるらしい。

ということで、それらの記事も参考としてフルHD画質化するための液晶を購入することにした。合計45000円弱。

MacBook

一方でMacBookRetinaディスプレイと呼ばれる非常にきれいなディスプレイ。ただしグレアパネルであるため映り込みが気になったり汚れが目立ったりもするが、いかんせん解像度が人権を得るための必要条件であるフルHDを満たしているため、快適性も大きくリードしている。(そもそもX240が人権得るための要求を満たせていない)
MacBookの方はベゼルレスであるため、PC本体に対するディスプレイの大きさがよく確保されており、コンパクトである割に画面が大きく感じられる。

以上から、少なくとも現時点では - キー入力をメインに置くならThinkPad(フルHD化はほぼ必須) - カーソルによる操作をメインとするならMacBook

と向き不向きがあるように感じる。

しばらく使ってみて

  • X240のトラックポイントには慣れてきたが、タッチパッドはすこぶる評判が悪い。評判が悪すぎて次の世代であるX250からはタッチパッドがそれ以前のものに戻されている。
    タッチパッドも交換可能であるようだが、現時点ではそこまで致命的だと感じていないこと、作業の難易度が高いことから本当に必要と判断したら交換することとする。
  • 冷静に考えるとメモリ4GBは意外と足りていないかもしれない。ChromePython+xonsh、Atomエディタでそれなりにメモリを食ってしまうので。
    こちらももう少し運用して、必要に応じて増設する。

(参考)買ってからやったこと

  • HDDを取り外してSSDに付け替えた。
  • Ubuntu18.04をインストールした。
  • 以下をインストールした。
    • Anaconda3
      • Python環境として普段から使用しているもの。
    • Atomエディタ
      • 元々Sublimeを使っていたが、Ubuntu上で日本語入力をするための制約が大きかったため今回乗り換えた。
    • Chrome
      • 大事。
    • zsh
      • 標準のシェル。この上でxonshを動作させる。
    • xonsh
      • Python製のシェル。これが便利。
      • シェル環境の設定手順は以下。apt-getでxonshをインストールするとPythonのパスがAnaconda3にならず、デフォルトでインポートを完了させたいライブラリが使えない。
        1. Anaconda3をインストール。その際にbash環境変数にAnaconda3のパスを追加する。
        2. pip install でxonshをインストールする。
        3. ~/.xonshrcを作成、編集する。
        4. zshをインストールする。
        5. ~/.zshrcを作成、編集する。
    • terminator
      • ターミナルアプリ。画面のスプリットができるため。
    • vim
      • xonshから各種システム設定を変更するときに必須。
  • ログインシェルをbashからxonshにした。ただしzshから呼び出すばんくし方式を基準に一部編集している。
  • IPS液晶を発注した。
  • (これから)MacBookの売却